ゴルフ原理原則シリーズ「振り子とグリップ」についての今回のテーマは「クラブはどう支える!?」です。

 

はじめに

クラブの支え方ついての記事は余り見たことが無いですが、望ましくない支え方をしていると上達の妨げになるので、是非、理解しておいていただければと思います。

 

動画はいずれも、East Golf Schoolの高野コーチに提供いただいております。

イメージを捉えていただくため、動画の音声はありません。

 

 

望ましい状態

一言で言うと、「クラブを下支えしている状態」です。
構えた時に、腕の下側の部分や、地面から（下）から上がってくる力を利用して、クラブを支えている状態です。

下記の「下支えできている構え」動画参照ください。

 

 

悪い状態

クラブを上から抑え込んで持つ。つまり、構えた時の腕や体の前側の筋肉を使って支える状態は、良いとは言えません。ゴルフが上手な人でも、クラブを抑え込んで構え、打っている人は多いです。この原因は殆どの場合、上腕で、上腕の力を使ってクラブを扱おうと（スイング）すると、クラブを抑え込んでしまいます。

 

抑え込み動作（その１）

 

抑え込み動作（その２）

 

抑え込み動作（その３）

 

 

どう支えれば良いのか

クラブを手と腕の背面と下側で支えるイメージ、またはクラブを背中側で吊っているイメージ、少しハンドアップしている感覚でクラブを支えているイメージです。

この様な腕の下側で支え、少し吊っている状態というのは、パターがイメージしやすいですが、アイアイン、ドライバーになっても感覚は同じです。以下の動画で確認してみてください。

 

下支えできている構え

 

それから、ハンドダウンで構える場合も、上から抑え込むハンドダウンは良くないので、ハンドダウンがキツメの方も以下の動画で、良いハンドダウンの状態を確認してみてください。

 

ハンドダウンの構えでも下支え

 

 

下支えについての私の見解

私もそうでしたが、ハンドアップで吊っている状態では、打てないと感じる方も多いと思います。

下支えは、上から抑え込まない状態を作り出す感覚であり、実際、見た目はハンドアップになってないです。レッスンで体験した内容をお伝えすると、ぶらーん・ぶらーんと振り子のリズムに合わせて振れていれば、吊っていることを意識ななくても下支えすることが、できています。

 

結局、Vol.1「振り子の周期を確保しよう」でお話した「ぶらーん・ぶらーん」の話になります。「ぶらーん・ぶらーん」だと体の圧力とか抑え込む動作をしないです。クラブのスピードがあってタイミングが合えば、物理的に飛ぶので、インパクトで強く力を加えたり、バックスイングでグッと力を入れる必要はないです。

この「ぶらーん・ぶらーん」から、クラブヘッドのスピードを少し上げてやると、少しムチの様な振りになります。これがフルスイングへの第一歩となります。軽く振ってるのに球が飛んでいくのが体感できます。

 

別の回でお話しますが、「ムチ動作」でスイングできるようになれば、一生懸命打つ必要なくなり、楽に飛んで行くのでゴルフが簡単になり、一気にゴルフが楽しくなります。

 

 

練習方法

この下から支える感覚をつかむ練習方法を２つお伝えします。
(1)下記の動画のように、ヘッド引きずりドリルからのスイングです。簡単に見えますが、やってみると結構難しいです。

 

 

(2)フルショットにつなげるための練習方法として、打放しで、少し短く持って7番で50～70ヤードキャリーくらいのスピードで慣れてください。これができると、フェースに当たった時に、いい音がしてくるはずです。

最初は、慣れることが重要です。それ以上、スピードを上げると、恐らく抑え込み動作が出てきます。

 

「ぶらーん・ぶらーん」と「ぐらぐら」について

「ぶらーん・ぶらーん」のスイングは振り子の周期を保っていますが、「ぐらぐら」になるとクラブの周期に従っていない（崩している）状態なので、この違を良く理解していただく必要があります。

「ぶらーん・ぶらーん」だと上手く打てないなと感じる方は、素振りが「ぐらぐら」のイメージ状態になっている可能性がありますので、点検してみてください。

クラブの周期に従わず、自分がクラブを動かそうとしていると「ぐらぐら」状態になりフェースの動きが不安点になり、うまく打てません。

 

ぐらぐら状態

 

ぶらーん・ぶらーん状態

 

 

まとめ

上から抑え込む動作をしていると上達がなかなか進まないので、まずは自分が抑え込み動作がどのようなものかを理解し、抑え込み動作をしているのであれば、上記の練習方法などでクラブを下支えする感覚（ぶらーん・ぶらーんのショートスイング）を取り入れて見ることをオススメでします。

 

 

次回予告

大事と言われる「グリップの握り方」について、原理原則から見た場合のグリップについて、お話します。